計測された雨量計の数値から見る現状とは

雨量とは、地上に何ミリの雨が降り積もったかで表します。ほとんどの人は今降っている雨が「1時間で何ミリ」であるかは分からないと思います。気象庁では、雨量計を基に雨の強さを1時間に降る雨の量によって次のように定義しています。1時間雨量が3mm未満の雨を弱い雨、地面一面に水たまりができるようなザーザー降りの10mm以上20mm未満をやや強い雨、20mm以上30mm未満を強い雨、30mm以上50mm未満を激しい雨とし、バケツをひっくり返したような降り方で崖崩れが起こりやすいとしています。そして、50mm以上80mm未満を非常に強い雨とし、滝のような降り方で土石流などの災害が起きる恐れがある、と定義しています。ちなみに大雨注意報、大雨警報の発表基準のうち、雨量については雨の強さによるのではなく、市町村ごとにあらかじめ決められた1時間雨量や3時間雨量によるものです。

雨量計は、どのような仕組みになっているのでしょう。

実際に使われている雨量計の中には「転倒ます」と呼ばれる2個の桝があり、一つの桝に流れ込んだ雨量が0.5mmになると重みで反対方向に転倒し、もう一方の桝に続いて雨水が流れ込む仕組みです。1時間当たり左右交互に転倒する回数を数えることによって、雨量が測られます。例えば、1時間に10回転倒したのならば5㎜の雨ということになります。1時間に80㎜という大雨は、1時間で160回という猛スピードで転倒を繰り返すことになり、雨の量では想像がつきにくくても、カタカタと転倒の音にすると、弱い雨か強い雨かすぐにイメージしやすいでしょう。ただし「1時間で〇ミリ」という表現にも気を付けなくてはいけません。10分ごとに5㎜ずつ増えて「1時間で30㎜」という場合も、20分間で30㎜降って、残り40分は降らなかった場合も同様に「1時間で30㎜」であり、この2つの雨では降られた印象は大きく異なるわけです。

雨量計で局地的大雨は観測できるのでしょうか。

全国的に有名な雨量計は、約17キロごとに全国約1,300カ所に設置されています。ここで観測された雨量が気象データとして蓄積され、防災情報にもつながっています。ただ、この雨量計も至らない盲点があります。17キロ四方よりも狭い範囲で局地的に雨が降った場合には、その最も強く降った地点の雨量の観測ができず、注意喚起が遅れる恐れもあります。そのため、正確性を増すために、国土交通省と気象庁が全国に設置している気象レーダー等の雨量計を組み合わせて、1km四方の細かさで雨量分布、解析した解析雨量があります。この解析雨量を利用すると、局地的なゲリラ豪雨など雨量計の観測網に引っかからない局地的大雨や集中豪雨なども把握することができるのです。自らの身を守るためには、様々な情報や発令される警報・注意報など色々な点に目を向け注意をする必要があるのです。